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本当は大切な診断書

損保会社が、後遺障害の等級の拠り所とするのが、調査事務所(正しくは、損害保険料算出機構の自賠責損害調査事務所)の判断です。

調査事務所では、大量の請求を迅速に処理しなければならないので、もっぱら、書面の審査となります。
そこでは、最終的な後遺障害診断書はもちろんですが、治療期間中、毎月、医療機関が損保会社に提出している診断書も原則的な資料となります(医療機関への追加の書面による照会を行ったり、X線、MRI等の画像の提出を求めることはあります。)。
そうすると、最も重要なのは、後遺障害診断書ですが、実は、毎月提出されていた診断書も大切だということになります。

実際、当初の診断書に、症状や病名の記載がないという理由で、後遺障害が否定されることは、よくあります。
最近、何度か経験したのに、頚部(むち打ち損傷)とあわせて肩部(腱板断裂等)の傷害もあったのに、最初の診断書が、病名としては頚部捻挫だけというのがありました。実は、肩痛の方が長引いたのですが、当初の診断書に肩部の診断がないということで、調査事務所の判断は、後遺障害非該当でした。

こういう場合、診療録(カルテ)には、当初から肩痛の記載があったりするので、診療録(カルテ)の開示を受けて、異議申立てや訴訟をするほかありません。

このことを、整形外科医と話したことがありますが、確かに医師によっては、代表的な病名だけをつけることがあるそうです。

事故直後から、医療と交通事故の賠償実務に詳しい弁護士に相談すれば、医師に詳しく症状を訴えること、病名も聞いておくことなどをアドバイスしてもらえると思います。