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子どもの外貌醜状

以前、外貌の醜状障害について、何回かにわたってふれたことがありましたが、最近も相談を受けることが続いていて、考えさせられることがあります。

例えば、子どもの外貌醜状の後遺障害等級です。
自賠責の後遺障害の認定は、労災の後遺障害の認定基準に準じているので、外貌醜状の後遺障害等級の基準も、当然、労働者=大人のものです(→こちら)。
大人の体格を前提に、傷痕の大きさを基準にした後遺障害等級を、そのまま子どもにあてはめられるのだろうかという疑問です。

顔面の線状痕の場合、3cm以上が12級です。顔が狭い子どもなら、もっと小さな傷痕でも、同じように評価されるべきではないかと思うのです。

そこで、見付けたのが、学校事故(幼稚園、保育所を含む。)の補償を目的とする日本スポーツ振興センター災害共済給付の障害等級認定基準です。学校事故ですから、当然、子どもが対象です。
そこで、顔面部の線状痕の基準を見ると、12級は長さほぼ3cmとされていますが、乳幼児及び低学年児童(小学校2年生まで)の場合2.5cmと異なった基準が用意されています。

また、下級審の判決ですが、下肢の醜状痕について、手のひら大の醜状痕が14級とされているにもかかわらず、手のひら大に至らない醜状痕の10歳女児について、後遺障害慰謝料150万円を認めた東京地裁平成14年11月25日判決があります。