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医療の分野におけるガイドライン

前回、基本的な医学の知識をどこから得るかの話しをしました。

でも、実際に事件に当たっていると、そんな基本的な知識だけでは対応できないことばかりです。
基本的な知識を基本的な文献で確認することは当然の前提として、更に詳しい知識が必要になったときにどうすればいいかというと、被害者側弁護士は、こんなことをしています。

まず、整形外科-特に交通外傷の分野では、そんなに使えないのですが、臨床の医療水準をまとめているガイドラインは、あれば必ず読まなければなりません。

このガイドラインというのは、医療の分野では、特別な意味を持って使われます。
かつて、医師の診断・治療の選択は、個人的な経験や権威者の意見などに従って行われることが多かったのです。これに対し、1990年代以降、欧米で、大規模な統計的な証拠に基づいた有効な診断・治療を行うべきだという考え方が広がります。これを、EBM:Evidence-based Medicineと言います。このエビデンスに基づいた診断・治療に関する指針を、特にガイドラインと呼びます。

この意味のガイドラインをまとめているサイトとして、Minds(マインズ)ガイドラインセンター(→こちら)があります。
そこから、交通事故に関わるものとして、例えば、前十字靱帯(ACL)損傷診療ガイドライン2012(→こちら)などにアクセスできます。
もっと多くのガイドラインを紹介しているサイトとして、東邦大学・医中誌診療ガイドライン情報データベース(→こちら)があります。

しかし、見てもらえれば分かりますが、交通外傷に関わるガイドラインは少ないのです。

やはり、医学論文なども探さなければなりません(次回へ)。