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CRPS(RSD)における素因減額

CRPS(RSD)については、それが後遺障害にあたるとしても、素因減額されることが多いとされていました。
そんなに大きな怪我ではないのに、激しい痛みがいつまでも続くというのは、個人的な理由が関係しているので、賠償額を減額するという考え方です。

しかし、最近の裁判所の判断では、素因減額をすることは少なくなってきています。

素因減額には、体質的なものと心因的なものがあります。

CRPS(RSD)の体質的な素因を考えると、交感神経が活性化することが原因だと考えても、末梢の神経の興奮が中枢神経に及ぶことが原因だと考えても(CRPS(RSD)の原因についてこちら)、素因減額するような「疾患」が元々あったとはいえないでしょう。

心因的な素因を考えると、長期間の激しい痛みが精神面に影響を与えることはやむを得ないのであって、精神的な問題で症状が悪化したとしても、やはり素因減額するのはおかしいでしょう。

そこで、最近の裁判例では、CRPS(RSD)で後遺障害を認める場合には、素因減額しないものが多くなってきているのです。