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ホーム法律の話(ブログ)交通事故よく問題となる傷病名から(医学的基礎) > 急性硬膜下血腫と慢性硬膜下血腫の血腫のでき方

急性硬膜下血腫と慢性硬膜下血腫の血腫のでき方

同じ硬膜下血腫といっても、この2つの病気は、全く違う病気です。
そして、交通事故により、どちらも発症することがあります。

もちろん、急性・慢性という呼び方から、急性がけがをしてすぐ発症し、慢性がけがをしてしばらくして発症するものだろうということは分かります。
実際、急性硬膜下血腫は、頭にけがをして3日くらいまでに発症するようです。
一方、慢性硬膜下血腫は、頭にけがをして3~8週間して発症するとされています。

しかし、もっと大きな違いは、その血のかたまり(血腫)のでき方です。

急性硬膜下血腫では、頭にけがをしたために、硬膜下腔に出血し、血のかたまりができて、脳を圧迫します。出血により、すぐに脳に圧迫が加わるので、けがをしてすぐ意識レベルが下がってしまいます。

一方、慢性硬膜下血腫では、まず、硬膜下に被膜(袋)ができます。この被膜(袋)の中に、徐々に血などが溜まっていきます。そのために、徐々に脳に圧迫が加わってくるので、徐々に麻痺や言語の障害、頭痛、認知症状などが出てきます。
しかも、慢性硬膜下血腫は、高齢者に多いので、最初は認知症と間違われることもあります。1~2か月前に交通事故にあって、頭部を打撲し、何か様子がおかしくなったと家族が気付いたときには、必ず脳神経外科で診てもらってください。
ところで、どうして被膜(袋)ができるのかというとなのですが、実はまだよく分かっていないらしいのです。