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前十字靱帯損傷の診断(画像診断)

繰り返し言っていますが、調査事務所は、どんなけがでも、画像所見を重視します。

前十字靱帯損傷の場合は、MRIの所見です。

ちなみに、MRIとCTの違いについて、どこかで説明したような気になっていたのですが、改めて見直してみると説明していなかったようです。いつか詳しく説明しますが、ここでは簡単に。
どちらも似たような輪切りの画像になりますが、何が分かるかという点が重要で、MRIでは柔らかいものの異常が、CTでは固いものの異常が分かります。脊髄や腱、靱帯などの異常は、MRIを使います。骨折にはCTを使います。
どういう仕組みかというと、CTは実はX線を使っています。体の周りからぐるっとX線を当て、コンピュータで計算して画像を作り出します。
一方、MRIは、強力な磁石の中で、水素原子核の状態から画像を作り出します。といっても、何のことか分からないですね。。。ここは、分かる必要のないところと割り切りましょう。

というわけで、前十字靱帯損傷は、もちろんMRIを使って調べます。

そして、文献などを見ると、靱帯損傷の90%以上はMRIで分かるとか書いてあります。
でも、いろんな相談を受けた実感からいうと、MRIでは所見が十分出ていないけれど、受傷の状況や徒手不安定検査の結果から、前十字靱帯損傷の診断を受けている場合は、もっと多いような気がします。
MRIにも機械の性能の善し悪しがあります(テスラという単位で表わします。1.5テスラが普通ですが、3.0テスラのものを置いている病院も出てきています。高額になるのですが。)。読み取る医師の力量もあるようです。
また、MRIで所見が出ない、難しいケースだからこそ、医療にも対応できる弁護士に相談に、と思うのかもしれません。

MRIで所見(異常)がない場合に使うのが、以前も説明した関節鏡です(→こちら)。
これは、関節の中を、直接、目で見るので、MRIよりも確実な検査です。
にもかかわらず、調査事務所は、MRIで所見(異常)がなければ、関節鏡で所見(異常)があっても、前十字靱帯損傷を否定したりするのです。