いつでも、どこでも、だれにでも 上質な法的サービスを。
いつでも、どこでも、だれにでも 
上質な法的サービスを。

TEL: 095-820-2500

[平日] 9:00~17:00

ホーム法律の話(ブログ)交通事故よく問題となる傷病名から(医学的基礎) > 脳脊髄液減少症のガイドライン

脳脊髄液減少症のガイドライン

医学論文の探し方を話題にしようと思ったのですが、ガイドラインというと、交通事故の被害者側弁護士としては避けて通れないテーマがあります。

ということで、前回のガイドラインつながりで、今回は、脳脊髄液減少症・低髄液圧症候群・脳脊髄液漏出症のガイドラインについてです。

交通事故の被害者側弁護士が、ガイドラインの意味を初めて意識したのは、「脳脊髄液減少症ガイドライン2007」だったと思います(→こちら)。

このガイドラインの評価については、当時、裁判所でたびたび争われました(原総合法律事務所でも、当時、脳脊髄液減少症のケースを裁判で争いました。)。
振り返ってみると、このガイドラインは、脳脊髄液減少症の診療に積極的に携わってきた医師のグループの意見を取りまとめたもので、EBMの考え方によるガイドラインとはいえなかったのでしょう。実際、このガイドライン自体が、「暫定的なもの」であることを認めていました。

確認したかったのは、私たち被害者側弁護士が依拠するガイドラインは、ガイドラインという名前ではなく、内容において、EBMの考え方をふまえたガイドラインでなければならないということです。EBMの考え方をふまえたガイドラインでなければ、有効な武器にはならないということです。

では、ガイドラインの有効性をどうやって見分けるかというと、私的なグループではなく、関連する学会がまとめたものが、EBMの考え方をふまえたガイドラインといって良いようです。

そういう見方で脳脊髄液減少症を見ると、2011年に厚生労働省の脳脊髄液減少症の診断・治療の確立に関する研究班がまとめた「脳脊髄液漏出症画像判定基準・画像診断基準」(→こちら)は、関係する8つの学会が了承したもので、よりガイドラインに近いものです。ただ、この診断基準は、中間的なもので、今もガイドラインの作成に向けて作業中ということです(→こちら)。
それでも、既に、この診断基準により、脳脊髄液減少症を認めた裁判所の判決が表れています。
このあたりの事情は、一度、まとめたことがありました(→こちら)。